プチ用語辞典


ダブルクロス The 3rd Edition
 現代世界を舞台にしたRPG。略称は「DX3」
 何も変わらないように見える日常は、レネゲイドウィルスによって変貌を迎えていた。
 プレイヤーは超人オーヴァードとなり、己の日常を守るために日の差さない場所で戦う。
 基本は現代世界だが、細かな法律や技術などが異なる場合がある。




・世界観


レネゲイドウィルス
 人間をオーヴァードへと変貌させる、謎の多いウィルス。
 超常の力を与える代わりに、理性を侵食して衝動のままに動く化け物――ジャームへ変えられる危険性も秘めている。
 20年前に世界中へ拡散し、全人類の7割が感染していると言われている。

オーヴァード
 レネゲイドウィルスにより変質し、超常の力を得た者の総称。
 無より炎や雷を生み出す、音よりも速く動く、獣のような姿へ変身するなど、常人には不可能な能力を持つ。
 普通の人間と同等の理性を持つが、レネゲイドの侵食によりジャームと化し、自らの日常を破壊してしまう危うい存在。
 なお、オーヴァードが人間に戻れた例は1つもない。

ジャーム
 レネゲイドウィルスの侵食により理性を破壊された、オーヴァードの成れの果て。
 他者との関係を築くことができず、衝動のままに行動する。それゆえ、破滅を振りまく存在となる。
 理知的に見える者も存在するが、それは刺激に反応しているだけである。心を変えることは決してできない。
 また、ジャームが普通のオーヴァードや人間に戻った例は、過去に一度もない。そのため、不治とされている。

衝動(アージ)
 レネゲイドウィルスの侵食により、特定の感情や記憶が異常増幅すること。
 これを抑えきれなくなると暴走してしまい、衝動のままに破壊や殺戮を行ってしまう。
 また、これによりレネゲイドはさらに活性化するため、衝動をたびたび起こすとジャーム化の危険性が高まる。
 よく見られる衝動の種類は以下の通り。解放、吸血、飢餓、殺戮、破壊、加虐、嫌悪、闘争、妄想、自傷、恐怖、憎悪。

侵蝕率
 レネゲイドウィルスがどれぐらい活性化しているかを表す指標。
 エフェクトの使用や衝動に理性を揺さぶられることで上昇していく。
 侵蝕率が高まることによりレネゲイドの力が増幅されて強化されていくが、同時にジャーム化の危険も高まる。
 日常を思うことで多少は沈静化するが、それでもなお100%を超えたままになると、ジャームへと変貌する。

UGN
 正式名称はユニバーサル・ガーディアンズ・ネットワーク。レネゲイドの存在を隠匿することによる混乱回避を目的とした組織。
 世界中に支部があり国家政府と繋がっていて、治安維持や情報隠蔽、対立組織の撲滅に尽力している。
 組織形態はトップダウン。現場ではエージェントやイリーガル(UGN非所属の協力者)が、レネゲイド事件の解決に当たる。
 混乱の続く日本支部をまとめるのは、高い外交手腕を発揮する“リヴァイアサン”霧谷雄吾。

中枢評議会(アクシズ)
 12人の評議員からなる、UGNの最高意思決定機関。
 しかし今は改革派と穏健派に分かれていて、UGNを混乱に陥れる原因の1つとなっている。
 穏健派の中心人物は、非オーヴァードの天才少女、テレーズ・ブルム。
 改革派の急先鋒は、UGNの内部査察部部長を勤めた経歴を持つオーヴァード、“ミリオンサンズ”アッシュ・レドリック。

ファルスハーツ(FH)
 レネゲイドの力を欲望のままに振るう組織。UGNの不倶戴天の敵である。
 しばしばテロなどの非道を引き起こすため、世界中で多くの被害者を生み出している。
 組織形態はネットワーク。最高意思決定者のセントラルドグマ以外は、すべてセルと呼ばれる集団となる。
 日本のFHセルをまとめあげているのは、UGNの創始者であり裏切った男、“反逆の聖人(イスカリオテ)”アルフレッド・J・コードウェル。

セル
 ファルスハーツの組織形態。セルを率いるリーダーと、それに従う構成員という構成である。
 UGNと違い、基本的にセル自体は独立していて上下関係は存在しないため、同じ地域に複数のセルが存在することもある。
 例外は頂点に君臨するセントラルドグマとそれに従う12人のリエゾンエージェント。
 また、コードネームに「マスター」の名を冠する、マスタークラスと呼ばれる強力なエージェントは、複数のセルを率いている場合が多い。

エージェント、イリーガル
 レネゲイド事件の前線で活動する、組織に所属する工作員。これはUGNFHも変わらない。
 またUGNは、UGNに非所属ではあるが有事の際に協力を要請する人員をイリーガルと呼ぶ。
 FHも同様に、相応しい能力と欲望を持った者を傭兵として雇うことがある。

チルドレン
 幼い頃にオーヴァードとして発症し、組織に引き取られ育てられた者の総称。レネゲイドの拡散以降の存在のため、最年長で20歳。
 能力の扱い方や専門知識を叩き込まれ、多くは有能なエージェントとして成長する。
 反面、一般的な育ち方をしないため、社会常識に疎い者も多い。
 UGNFHのどちらにもチルドレンは存在する。

ゼノス
 来訪者という意味を持つ、レネゲイドビーイングによって構成された組織。
 構成人数は少数。UGNFHに手を貸すこともあり、テロを起こすこともあればレネゲイド事件の鎮圧に協力することもある。
 その目的は、種として生まれたばかりのレネゲイドビーイングに様々な経験を積ませることで、進化を促すためと言われている。
 リーダーは、かつてFH日本支部のトップだった女性、“プランナー”都築京香。今は少女の姿を取っている。

レネゲイドビーイング
 レネゲイドウィルスそのものが意思を持った生命体。
 その在り方や出生は様々で、人間そっくりな者から動植物や鉱物、はたまた噂や伝説から発生した者まで居る。
 彼らはすべて、己がレネゲイドビーイングであることを自覚し、「人間を知りたい」という欲求を持っている。
 近年になってその数は増加し、その一部がゼノスという組織を結成した。




・ルール用語


行為判定
 その行動が、どれぐらいの程度で成功したかを表現するルール。
 基準となる能力値技能を指定された場合は、その技能が属する能力値)分のダイスを振る。
 そして最も高いダイス目+技能などの固定値を、成功度である「達成値」とする。
 また、クリティカルが出続ける限り、達成値はどこまでも上昇していく。

クリティカル
 判定の達成値が上昇していくルール。
 ダイスロールを行い、クリティカル値(通常は10。エフェクト昇華により低下)以上のダイス目が出たらクリティカルとなる。
 クリティカルしたダイスは達成値10として数え、またロールする。
 例えば、ダイスを5個振って出目が10、10、7、6、1と出た場合、2個クリティカルとする。そしてまた2個のダイスを振り、そこで出た出目が3と5なら、最大の出目5と1回クリティカルによる達成値10を足し、最終的な達成値を15とする。

ファンブル
 行為が確実に失敗したことを表すルール。
 行為判定でダイスの目がすべて1だった時に発生する。
 例え自分の達成値が、難易度や相手の達成値を超えていたとしても、失敗ないしは敗北と扱われる。

リアクション優先
 アクション側(仕掛ける側)と、リアクション側(仕掛けられた側)の達成値が同じ場合、対応側が勝利したとして処理されるルールのこと。

NPC
 ノン・プレイヤー・キャラクターの略。GMが操るキャラクターの総称である。以下の3種に分けられる。
 ゲスト。PCと同じように独自のデータを持つ。ボスキャラなどは、ほぼゲストである。
 トループ。ザコの集団のこと。データとしては1つのキャラクターだが、演出上は複数体として扱われる。
 エキストラ。データを持たないキャラクターのこと。通行人から、ヒロインまで様々。ゲストやPCがその気になれば、宣言だけで無力化される。

ヴィークル
 乗り物。自転車やバイクに自動車から、ヘリやロボットまでのあらゆる乗り物のことを指す。

カヴァー、ワークス
 カヴァーは、表向きの在り方や社会的立場。ワークスは、本質的な在り方や本当の立場を表す。
 例えば、カヴァー/ワークス:高校生/暗殺者ならば、表向きは高校生だが実は裏で殺し屋をやっている、ということになる。
 また、カヴァー/ワークス:探偵/探偵のように同一ならば、社会的立場も実際のやっていることも変わりないという表現になる。

技能
 その分野への習熟度や、免許の有無などを表すルール。技能は、4種の能力値のどれかに属している。
 〈白兵〉〈回避〉〈運転〉:【肉体】。〈射撃〉〈知覚〉〈芸術〉:【感覚】。
 〈RC(レネゲイドコントロール)〉〈意志〉〈知識〉:【精神】。〈交渉〉〈調達〉〈情報〉:【社会】。

経験点
 キャラクターを成長させるポイント。様々な強化を行える。

購入、常備化
 DX3では武具やアイテムを入手する際、通貨を支払うのではない。以下のプロセスが必要となる。
 プレイが始まる前に「常備化ポイント」を消費することにより、アイテムを永続的に自分の物とする「常備化」。
 プレイ中、「購入判定」と呼ばれる判定に成功することにより、プレイ中のみ自分の物とする「購入」。
 また、例外的にDロイスで入手する場合もある。

コネ
 特定の分野において、顔が利いたり詳しかったりする知り合いがいる。
 コネはアイテムとして扱わる。使用すれば、コネに対応した〈情報:〉技能の判定にダイスボーナスを得られる。

コンボ
 複数のエフェクトを組み合わせて、同時に使うルール。
 これにより効果が爆発的に増大する。

財産ポイント
 消費することによって、情報収集や購入判定に有利な修正を受けられるポイント。

ジェネシフト
 レネゲイドウィルスを意図的に活性化させて、自ら侵蝕率を上昇させる。
 戦闘中においては、マイナーアクションを使用。

衝動判定
 ストレスのかかる状況や敵の殺気などによって、衝動を呼び起こしてしまいそうになる。
 それを押さえ込めるかどうか、〈意志〉による判定で成否を決めるルール。
 失敗すると暴走してしまう。また、成否にかかわらず、侵蝕率が上昇する。

侵蝕率による修正
 侵蝕率は、上昇するごとに判定のダイスが増加していく。
 特に100%を突破するとエフェクトのレベルが1上昇し、100%以上でないと使えないエフェクトも解禁となる。
 侵蝕率100%は莫大な力を得ることができるが、同時に《リザレクト》が封印されジャーム化の危険性が高まる諸刃の刃である。

タイタス
 ロイスの残骸。関係性が大きく変わったことで、日常への執着たり得なくなってしまった。
 タイタスを昇華することによってその人物への思いを振り切り、力へと変える。

昇華
 タイタスを消し去ることで、力を得るルール。
 戦闘不能からの復活、クリティカル値の低下、行為判定のダイス増加、判定後の達成値上昇、不利な状況を打ち消す、などの効果がある。
 昇華したタイタスは消失し、そのセッション中に空いた枠をロイスで埋めることはできない。

登場
 そのシーンに出ること。
 シーンプレイヤー(GMに指定されたキャラクター)以外は、登場を宣言しGMから許可を得られればシーンに登場できる。
 登場すると侵蝕率が1D10上昇するため、シーンに出過ぎると痛い目を見ることも。

トレーラー
 本編開始前に今回がどのような内容かを説明して、プレイヤーに心構えを促す。
 シナリオの傾向がわかれば、プレイがやりやすくなるという利点がある。
 他のゲームで言うところの、今回予告と同意。

能力値
 以下の4要素からなる、そのキャラクターの心身の能力や素質を数字化したデータのこと。
 【肉体】:生命力や肉体の力強さ。【感覚】:五感や直感の鋭さ。
 【精神】:精神力や頭脳、知識。【社会】:他者と付き合う能力や顔の広さ。
 この数字が大きいほど、その分野で優れていることを表している。

副能力値
 能力値により決定される、以下の要素。
 HP最大値:耐久力。行動値:ラウンド中の行動順と移動力。
 この数字が高いほど、タフネスであったり行動が早かったりする。

バックトラック
 事件が収束し日常へ思いを馳せることで、レネゲイドウィルスが沈静化するルール。
 クライマックスフェイズが終了した時点で残っているロイス分のダイスをロールし、侵蝕率を下げる。
 その結果、侵蝕率が100%未満となれば、ジャームとならず日常への帰還を果たせる。100%以上だった場合、ジャーム化。
 得られる経験点をいくらか放棄することにより、ダイスを増やすことが可能。

ライフパス
 自分の出生や今までの経験、出会いを表す用語。

リアクション
 自分に向かってきた攻撃や脅威に対して、どのように反応するかを指すルール。
 戦闘におけるリアクションは多くの場合、以下の2種類となる。
 ドッジ:攻撃に対し回避行動を行う。判定の対決に勝利すれば、その攻撃は効果を発揮しない。
 ガード:武器やエフェクトで攻撃を受け止める。ガード値分、ダメージを減少できる。

ロイス
 特定の誰かへの絆や思いを表すルール。
 その人物を思うことにより日常への執着を強め、レネゲイドの侵食から己を守る。
 関係が大きく変化した場合、ロイスはタイタスへと変じる。
 合計7つまで取得可能で、通常はセッション開始前から初期ロイス3つを持っている。

感情
 ロイスに対してどう感じているかを表すルール。肯定的な感情を表すポジティブと、否定的な感情を表すネガティブの2つを取得する。
 ポジティブ、ネガティブのそれぞれを1D100でROC(ロール・オア・チョイス。ダイスを振るか自分で選択するか)で決定する。
 取得した感情のうち、ポジティブとネガティブのどちらかを表に出すことで、現在のロイスへの印象を表す。

スペリオルロイス(Sロイス)
 ロイスの中でも、その特定の誰か1人が今の時点で最も心の内を占めていることを表すルール。
 これを保持したまま日常への帰還を果たすと、深い達成感と最も大切なものを守り抜いた報酬として、より多くの経験点を得られる。
 また、より重要な人間との絆を振り切ることにより、とてつもない力を得ることもできる。
 Sロイスをタイタスと化して昇華した場合、普通のタイタスの昇華よりも強力な効果を得られる。




・戦闘ルール


ラウンド
 主に、戦闘での時間を表す単位。戦闘に入るとラウンドが開始される。
 セットアッププロセスイニシアチブプロセスクリンナッププロセスを経て、すべての処理が終わるとラウンドが終了。
 戦闘が継続していれば、次のラウンドに入る。

セットアッププロセス
 ラウンドの最初に、戦闘に参加している者が誰か、どれぐらい居るかを確認するタイミング。
 また、このタイミングでのみ使用できる特技加護がある。

イニシアチブプロセス
 行動値の高い者から順に、メインプロセスを行うタイミング。
 主に攻撃や移動が行われる、戦闘のメインのタイミングである。

メインプロセス
 そのイニシアチブプロセス中、そのキャラクターの順番が回ってきた時に行う。
 マイナーアクションメジャーアクションをそれぞれ行うことによって、終了する。
 メインプロセスが終了すれば行動済みとなって、そのイニシアチブプロセスではリアクションと特定の特技以外を行えなくなる。

マイナーアクション
 メジャーアクションの前に行う、簡単な行動。
 武器の装備や移動など、判定を必要としない動作を行える。
 また、一部のエフェクトの使用やバッドステータスの解除も、このタイミング。

メジャーアクション
 マイナーアクションの後に行う、本格的な行動。
 攻撃したりエフェクトを使ったりなど、ほとんどが行為判定を伴う。

クリンナッププロセス
 ラウンドの最後に発生するタイミング。
 一部のバッドステータスエフェクト効果などの処理を行う。

オートアクション
 鞘から剣を抜く、持っていた物を落とすなど、簡単な行動。
 基本的にいつでも何度でも行える。
 また、一部のエフェクトの使用もこのタイミングで行う。

移動
 移動すること。以下の2種類がある。
 戦闘移動:マイナーアクションを消費して短い距離を移動する。
 全力移動:メジャーアクションを消費して長い距離を移動する。

エンゲージ
 このゲームにおける距離や範囲のことを指す単位。キャラクターが存在する場所を、エンゲージという。
 大きさは、剣や槍など、直接相手を攻撃する武器が届くぐらいの範囲。
 相手と同じエンゲージに居なければ、剣で斬ったり、攻撃から仲間をかばったりできない。

範囲
 1つのエンゲージにまとめて効果を及ぼす効果のこと。攻撃、回復、支援などの影響を、エンゲージにいる人間にまとめて与える。
 複数のキャラクターが同じエンゲージに居たら、範囲攻撃によってまとめて攻撃されることがある。
 そのため、味方同士でもあえてエンゲージを離れて、一人一人バラバラで戦うのも戦術の1つ。

離脱
 敵とのエンゲージから抜け出す行為。
 妨害を振り切るため、メジャーアクションを使わなければ離脱できない。

封鎖
 そのエンゲージから抜けだそうとする時、状況によって抜け出すのが困難であることを表すルール。
 妨害者全員と【肉体】で対決し、勝たなければエンゲージから抜け出せない場合がある。

隠密状態
 身を隠し、誰からも姿が捉えられない状態。
 原則的に、同じエンゲージに敵が居ると、隠密状態になれない。
 アクションを行ったりダメージを受けたり、見抜こうとする相手との判定対決に負けたりした場合、姿が露見する。

カバーリング
 同じエンゲージのキャラクターに対する攻撃をかばい、代わりに自分が攻撃を受ける。
 そのラウンドで行動済の者は行えず、かばった者はそのラウンド他の行動ができなくなる。

戦闘不能
 HPが0になった状態のこと。
 戦闘活動を継続することができず、一切のアクションを行えなくなる。
 戦闘不能の時、「とどめを刺す」と宣言した攻撃でダメージを受けると、死亡する。

待機
 イニシアチブプロセスの時に可能な戦闘オプション。
 自分の順番が来ても何もせず、全員がメインプロセスを行った後に、改めてメインプロセスを行うするルール。

バッドステータス
 敵の攻撃や罠により、不利な状態となっていることを表すルール。
 毒を受けていたり体が動かなかったりと、心身の不調や状況の悪化に陥っていることを指している。
 種類によって、解除法は違う。マイナーアクションクリンナッププロセス、アイテム、エフェクトなど。

重圧
 バッドステータスの一種。有形無形のプレッシャーを受けていることを表している。
 オートアクションで使用するエフェクトが使えなくなる(《リザレクト》は例外)。
 マイナーアクションを使用して回復可能。

硬直
 バッドステータスの一種。動けなくなっていることを表している。
 移動が行えなくなる。
 マイナーアクションメジャーアクションを消費することによって、回復可能。

邪毒
 バッドステータスの一種。毒を受けていることを表している。
 クリンナッププロセスごとに、邪毒ランク×3のダメージを受ける。
 アイテムやエフェクトなどで回復可能。

放心
 バッドステータスの一種。朦朧としていることを表している。
 すべての行為判定にペナルティが付く。
 クリンナッププロセスで自動的に回復。

暴走
 バッドステータスの一種。衝動に囚われていることを表している。
 リアクションカバーリングが不能となる。
 マイナーアクションメジャーアクションを消費することによって、回復可能。

憎悪
 バッドステータスの一種。特定の誰かへの敵意に支配されていることを表している。
 憎悪の対象となったキャラクターを攻撃せずにはいられなくなる。
 対象を攻撃するか、攻撃できない状況なら回復する。




・シンドローム
 オーヴァードの、能力の種類。
 オーヴァードの能力は発現の仕方には、熱操作や肉体強化などの特定の傾向がある。
 それを12種類に分類した物をシンドロームと呼ぶ。
 また、1種のシンドロームのみ発現した者をピュアブリード、2種を扱える者をクロスブリード、3種を操る者をトライブリードと呼ぶ。


エンジェルハィロゥ
 シンドロームの一種。
 光を操り、己の五感を強化する。
 光を収束させた光線、超感覚による精密射撃などを得意とする他、光量を調節しての妨害や幻像を現出させる幻惑なども可能。

バロール
 シンドロームの一種。
 重力を操り、一瞬ではあるが時や空間すら歪めるポテンシャルを持つ。
 能力を使用する際、必ず体外に“魔眼”と呼ばれる球体を発生、浮遊させる特徴がある。

ブラックドッグ
 シンドロームの一種。
 生体電流を操ったり撃ち出したりできる、電気と磁力の使い手。またそれを応用する機械の支配者でもある。
 電撃のみならず、機械との高い親和性を活かしたサイボーグも存在する。

ブラム=ストーカー
 シンドロームの一種。
 血液の操作がその能力。血液を物質的に変化させたり、吸収したり撃ち込んで悪影響を与えたりもできる。
 さらには、血を疑似生物として実体化させ、「従者」として意のままに使役する。

キュマイラ
 シンドロームの一種。
 肉体の一部、あるいはすべてを変異させる。その形は動物や虫、空想上の幻獣、あるいはそのどれでもない異形である。
 変身することにより肉体を桁外れに強化するが、人の身そのままでも飛び抜けた怪力を発揮する。

エグザイル
 シンドロームの一種。
 肉体をあり得ない方向に曲げたり伸ばしたりする、キュマイラとは違うタイプの肉体変化能力。
 破壊力はキュマイラに劣るが、柔軟性が高いために様々なシチュエーションに対応できる。

ハヌマーン
 シンドロームの一種。
 肉体強化による超速度と、「波」の2種能力。
 波とはつまり振動。直接相手にぶつければ内側から破壊し、空気を震えさせれば音を自在に操れる。

モルフェウス
 シンドロームの一種。
 物質変換。物体を砂に分解したり、鉛を金に変えたりと、思うがままに変化させる。
 あらゆる物質を創造するだけでなく、分解した砂を操ることもできる。

ノイマン
 シンドロームの一種。
 天才。頭脳が明晰になるのはもちろん、肉体を動かすことの才能も得る。
 分析や判断などの知的行為のみならず、効率のいい殺し方を瞬時に理解し判断できるため、直接戦闘にも対応できる。

オルクス
 シンドロームの一種。
 周囲に自分の“因子”を埋め込むことで、意のままにできる“領域”の支配者。
 領域の環境を自在に操ることで、味方の支援や防御、敵の妨害や領域内の物質を変形させての攻撃を行える。

サラマンダー
 シンドロームの一種。
 熱をコントロールできる。一瞬で敵を灰にすることもできれば、瞬く間に凍らせることも可能。
 炎や冷気での攻撃だけでなく、肉体の熱を操作することにより、身体能力の向上や精神状態のコントロールすら行える。

ソラリス
 シンドロームの一種。
 益となる薬から害となる毒まで、あらゆる薬品を体内で作り出す能力。
 傷を癒したり能力を高めたりすることから、不調を与えたり精神を操ったり幻覚を見せたりまで、思い通りに生体機能の操作を行える。




・エフェクト
 オーヴァードの発現する超常能力のこと。種別は以下の3種。
 12種類のシンドロームに分類されるエフェクト。
 オーヴァードならば、シンドロームに関係なく扱える(あるいは扱える可能性のある)一般エフェクト。
 レネゲイドビーイングのみが使えるエフェクト。


リザレクト
 一般エフェクトオーヴァードなら誰もが身につけている能力。
 レネゲイドウィルスが、肉体の傷を修復する。
 即死のダメージすら治すが、修復するごとにレネゲイドの侵食がより深まっていく危険性がある。
 侵蝕率が100%未満の時にのみ発動。

ワーディング
 一般エフェクトオーヴァードなら誰もが身につけている能力。
 オーヴァードでない者を無力化する物質を周囲に放つ。
 これにより一般人の介入を気にしないで済むが、《ワーディング》を展開するとオーヴァードには即座に察知されてしまう。

コンセントレイト
 一般エフェクト
 エフェクトの精度を高める。

ヴァイタルアップ
 一般エフェクト
 
レネゲイドの力で、耐久力を引き上げる。
 その代償に、侵蝕率が急上昇するデメリットがある。

リフレックス
 一般エフェクト
 反射神経や防御能力を高める。

光速の剣
 エンジェルハィロゥエフェクト
 攻撃に閃光を組み合わせることで、軌道を読めなくさせて受けさせないようにする。

小さな塵
 エンジェルハィロゥエフェクト
 知覚を鋭くし、射撃の精度を高める。

ミスディレクション
 エンジェルハィロゥエフェクト
 幻像を生み出すことにより、攻撃の被害を受ける対象を減らす。

マスヴィジョン
 エンジェルハィロゥエフェクト
 己の幻像を無数に発生させ、一斉攻撃を仕掛ける。
 侵蝕率が100%以上の時にのみ発動。

解放の雷
 ブラックドッグエフェクト
 電気刺激でポテンシャルを引き出す。

磁力結界
 ブラックドッグエフェクト
 磁力の反発で攻撃の威力を減衰させる。

マグネットフォース
 ブラックドッグエフェクト
 磁力の引力あるいは反発力を利用して、仲間に対する攻撃に割り込む。

完全獣化
 キュマイラエフェクト
 肉体を獣や獣人などの戦闘形態に変身させ、身体能力を劇的に向上させる。

獣の力
 キュマイラエフェクト
 攻撃する際、人間を遙かに超える怪力を発揮する。

破壊の爪
 キュマイラエフェクト
 腕を変化させ、刀すら凌ぐ鋭さの鈎爪を生やす。

ハンティングスタイル
 キュマイラエフェクト
 獲物を追い詰める獣のように肉体を変化させ、一気に間合いを詰める。

フルパワーアタック
 キュマイラエフェクト
 先手を取られることにも構わず力をじっくり溜め込むことで、破壊力を爆発的に増幅させる。
 侵蝕率が80%以上の時にのみ発動。

増腕
 キュマイラエフェクト
 腕などの攻撃する器官を生やし、複数の敵を打ちのめす。
 ピュアブリードのみ使用可能。

音速攻撃
 ハヌマーンエフェクト
 音速の攻撃を放つ。

かまいたち
 ハヌマーンエフェクト
 高速の振りによりかまいたちを生み出し飛ばすことで、遠くの敵を切り裂く。

さらなる波
 ハヌマーンエフェクト
 波の振動でエネルギーを高め、攻撃の威力を向上させる。

マシラのごとく
 ハヌマーンエフェクト
 侵蝕率が100%以上の時にのみ発動。

空蝉
 ハヌマーンエフェクト
 攻撃を受ける瞬間、超高速の動きで残像を作り出し身代わりとすることで、難を逃れる。
 侵蝕率が120%以上の時にのみ発動。

神速の鼓動
 ハヌマーンエフェクト
 波の増幅効果と拡散効果で、エフェクトの影響力を全域に拡大する。
 侵蝕率が120%以上の時にのみ発動。

インスタントボム
 モルフェウスエフェクト
 触れた物質を爆薬に変換し、即座に爆破する。

インフィニティウェポン
 モルフェウスエフェクト
 物質変換能力により、白兵戦用の武器を作り出す。

ギガンティックモード
 モルフェウスエフェクト
 武器を巨大化させたり分裂させたりすることによって広範囲へ攻撃できるが、代償に使った武器は砕けてしまう。

水晶の剣
 モルフェウスエフェクト
 触れると結晶化してしまう水晶を付与することで、武器の破壊力を向上させる。

砂の結界
 モルフェウスエフェクト
 砂を操ることで、味方を庇ったり攻撃を引き受けたりする。

ペネトレイト
 モルフェウスエフェクト
 攻撃の際、防御の隙間を縫ったり防具を貫通したりするように、武器を変化させる。

アドヴァイス
 ノイマンエフェクト
 助言することで、行動を助ける。

オウガバトル
 ノイマンエフェクト
 自らの、戦いの才能を揺り起こす。

コンバットシステム
 ノイマンエフェクト
 機械のごとき正確無比な的確さで動く。

弱点看破
 ノイマンエフェクト
 敵の弱点を伝えることで、攻撃者の威力を増幅させる。

戦術
 ノイマンエフェクト
 戦況を的確に見抜き、味方へ指示をする。

ファンアウト
 ノイマンエフェクト
 いち早く味方を動かすことで機先を制する。

守りの弾
 ノイマンエフェクト
 攻撃を撃ち落とす。

マルチウェポン
 ノイマンエフェクト
 2つの武器で同時に攻撃する。

八重垣
 ノイマンエフェクト
 2つの武器で同時に攻撃を受ける。

カウンター
 ノイマンエフェクト
 相手の攻撃をかわしつつ、自分の攻撃を叩き込む。
 侵蝕率が80%以上の時にのみ発動。

勝利の女神
 ノイマンエフェクト
 最適の指示を出すことで、より成果を向上させる。
 侵蝕率が100%以上の時にのみ発動。

ラストアクション
 ノイマンエフェクト
 気を失う寸前に、肉体を無理やり動かして行動する。
 侵蝕率が100%以上の時にのみ発動。

戦神の祝福
 ノイマンエフェクト
 脳の働きをすべて攻撃への思考に集中させることで、最高最大の威力を叩き出せる戦法を閃く。
 侵蝕率が120%以上の時にのみ発動。

ブリッツクリーク
 ノイマンエフェクト
 仕込んでいた作戦を発動させることで、電撃的な速度で行動させる。
 侵蝕率が120%以上の時にのみ発動。

アニマルテイマー
 オルクスエフェクト
 領域の動物を使い、作業を手伝わせる。

形なき剣
 オルクスエフェクト
 因子を埋め込んだ武器を思うように変化させて、防御を困難とする。

要の陣形
 オルクスエフェクト
 発現した自らのエフェクトの影響範囲を、領域の力で拡大する。

絶対の空間
 オルクスエフェクト
 領域の環境を操作し、エフェクトの効率を上げる。

大地の牙
 オルクスエフェクト
 地面を硬化・変化させ、鋭い槍と化して敵を貫く。

導きの華
 オルクスエフェクト
 領域内に存在している邪魔な要素を排除してやることで、行動を助ける。

隆起する大地
 オルクスエフェクト
 周囲に防壁を作り出して、自分や仲間を守る。

束縛の領域
 オルクスエフェクト
 領域の事象を操り、攻撃そのものを失敗させる。
 侵蝕率が80%以上の時にのみ発動。

力の法則
 オルクスエフェクト
 領域に居る者の能力を高めることで、攻撃の威力を増幅させる。
 侵蝕率が100%以上の時にのみ発動。

氷の加護
 サラマンダーエフェクト
 氷結させた水分を敵の周囲に展開し、攻撃と同時に撃ち込むことでダメージを拡大する。

氷の塔
 サラマンダーエフェクト
 空気中の水分を巨大な氷柱へと固め、敵をまとめて撃ち抜く。

氷炎の剣
 サラマンダーエフェクト
 水分を氷結させたり炎を一定の大きさに固定化したりすることによって、白兵戦用の武器を作る。

アドレナリン
 ソラリスエフェクト
 脳内麻薬を分泌し、肉体能力を高める。




・イージーエフェクト
 戦闘には使えない、威力は弱いが様々な効果のあるエフェクト
 キャラ表現や演出、あるいはちょっとした行動の補助に効果を発揮する。
 取得する際に消費する経験点が普通のエフェクトに比べて格安。


タッピング&オンエア
 ブラックドッグイージーエフェクト
 電波を傍受したり、電波に任意の情報を乗せたりできる。




・エネミーエフェクト
 文字通り、エネミーしか使えないエフェクト


イベイジョン
 エネミーエフェクト
 攻撃に対する回避力が安定しているが、同時に運良く回避できるということも起こりえない凡庸さを表す。

加速する刻、加速する刻U
 エネミーエフェクト
 無理やり速度を上げて行動する。

瞬間退場
 エネミーエフェクト
 一瞬でシーンから去る。

瞬間退場U
 エネミーエフェクト
 《瞬間退場》で立ち去る際、近くの者も連れていく。

生命増強、生命増強U
 エネミーエフェクト
 並外れてタフネスであることを表す。

ワールウィンド
 ハヌマーンエネミーエフェクト
 疾風のような超速度により、あらゆる場所に移動したりその場から去ったりする。




・ディスクリプトロイス(Dロイス)
 特殊な生い立ちや経歴、能力を表すルール。
 ロイスという名ではあるが、他者との絆ではなく自分がどんな特殊な存在であるかを表現している。
 ロイスを他者との関係ではなく自分の表現として使っているため、日常への帰還が困難となる。


賢者の石(レネゲイドクリスタル)
 Dロイス。肉体に賢者の石を宿していることを表している。
 賢者の石とは、高濃度のレネゲイドウィルスを内包した鉱物のこと。
 これを埋め込んだオーヴァードは無二の力を持つが、適合者(レセプター)で無い者がその身に宿せば、死ぬかジャーム化する。
 一瞬だけ爆発的にレネゲイドの力を高める効果を持つが、同時に侵蝕率も上がってしまう諸刃の刃。

複製体(デュプリケイト)
 Dロイス。自分が何者かのコピーであることを表している。
 通常のクローンと違い、同じ遺伝子であるというだけでなく、一部ではあるが記憶やオーヴァードの力すらも転写されている。
 自分のシンドロームに属さないエフェクトを得る効果を持つ。




・エグゾーストロイス(Eロイス)
 他人との関係を持てないはずのジャームが持つ、歪んだ精神を象徴するロイス
 度を過ぎた歪みは現実にすら作用し、あり得ないような現象を引き起こしたり強大な力を得たりする。
 これを目の当たりにしたオーヴァードは、ジャームへの忌避感がより高まり日常への執着を強くする。